誰もが一度は名前を聞いたことがある、Soho Houseがロンドンで手掛けるこちらのホテル。

彼らは、世界中に数多くのホテルを展開しておりますが、私にとっては、このShoreditch House以外に、20年程前に訪れたニューヨークのSoho Houseが非常に印象的でした。

※Soho House New Yorkの外観

ニューヨークのSoho Houseは、ミートパッキングディストリクトにあります。その当時はこのエリアには何も無く、セレクトショップが数店舗と24時間営業のアメリカンダイナー、ポップアップスペースがある程度でした。夜になると、友人と一緒でも歩くのが怖かった記憶があります。

それが今では、「ハイライン」や「チェルシー」といったホットなエリアへと生まれ変わりました。先見の明があるというか、ホテルが街を変えるというか。あのエリアに、色々なステータスを引き寄せた一つのきっかけがSoho House New Yorkであったことは間違いありません。

似たような事がロンドンでも起こっています。

2000年頃まで、地元の人でさえ怖くて歩くのを避けていたという、イーストエンドのショーディッジエリア。そして、2007年に工場跡地に、このShoreditch Houseがオープン。

私が初めてShoreditch House に訪れた際は、本当に何も無いエリアだという印象を受けました。「このエリアに、よくこんなにもカッティングエッジなホテルを作ったな。」と、初めは驚きましたが、その当時からホテルには、お洒落なメンバーが集っていました。

今ではクリエイターが集う街となり、数多くのアパレルやレストランなどのライフスタイルショップがオープンし、NOBU HotelやACE Hotelなどが進出し、街全体が賑わっています。正にShoreditch Houseの開業が、このエリアのステータスを一変させたと言っても過言ではありません。

「街を変えたホテル。」
それが、ニューヨークのSoho Houseに、ロンドンのShoreditch House。とても強い衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。「同じようなシーンを日本にも作りたい！」と、私がホテルビジネスを手掛けるきっかけとなりました。

ホテルの客室数は、全部で26室。他のSoho Houseは、部屋が大きいのが特徴的ですが、Shoreditch Houseは部屋数も比較的少なく、全て30平米程と小ぶりな印象です。しかし部屋で過ごすよりも、併設しているクラブ(メンバーシップ)にいる時間のほうが長いので、私は気になりません。会員ではない人でも、宿泊者であればクラブを利用することができます。

コンテンツとしては、隣の棟にインドアサイクルやスポーツクラブなどを備えたメンバー専用のジムがある他、ラウンジ、コンテンポラリーブリティッシュのレストラン、ルーフトップにはプールラウンジとオールデイレストランを備えています。

世界中のホテルを廻っていますが、私は普段備え付けのジムをあまり利用しないのですが、Soho House系に泊まる時は何故か利用したくなります。ジムのデザインが身体を引き寄せるというか…

どちらのSoho Houseもルーフトップがお勧めですが、Shoreditch Houseのルーフトッププールは特に雰囲気が良く、夏の時期は頻繁にイベント開催しているので、席を抑えることが困難です。(泣)

近隣にできたNOBU HotelやACE Hotelにも訪問していますが、やはりこのエリアで過ごしやすいホテルは、断トツでShoreditch Houseかなと思います。

2018年には、Shoreditch Houseから歩いて行けるところに同じグループのRedchurch Townhouseがオープンしました。直ぐ近くにあるので、ぜひそちらも訪問してみてください。