ピカデリーサーカスからほど近くにあるHam Yard Hotelは、ロンドンとニューヨークで10棟のホテルを手掛ける地元の大手デベロッパーFirmdale Hotels Groupのホテルです。デザイナーは同社の共同経営者キット・ケンプ。彼女は自身のデザイン本を出版するなど、ホテル業界では有名人です。

実は、昔一度訪れたことがあったのですが、その時は花柄の模様や色彩が強く感じて少し大胆すぎる印象を持っていました。

しばらく経った、2019年の誕生日にあらためて泊まってみました。
47歳。
不思議とHam Yard Hotelのデザインが、品があって心地よく感じられました。
大人になり、デザインの嗜好が変わってきたからでしょうか。女性らしい華やかさを感じるホテルなので、もしかしたら昔は少し照れ臭かったのかもしれません。

廊下の壁紙をとって見ても、独創的で洗練されたデザイン。エレベーターの中のポスターでさえ、洒落が効いていてお見事です。アートワークも唯一無二な作品が多く、華やかな色が随所に使われています。

全体はエレガントながらも、いたるところにポップさを交えて上手に表現しており、その術が居心地の良さを高めてくれるのです。

メンテナンス体制も、このホテルのすごいところ。
クリエイターが常駐し、壁や家具、アートワークや備品などすべてを日々管理しています。これはTRUNK(HOTEL)も同様です。
訪問する度に、毎回スタッフがどこかしらを調整しているのを見かけます。
TRUNKメンバーが別の機会に訪問した時も見たそうで、管理基準の高さは世界トップクラス。

3つのラウンジや客室のデザインがすべて異なるのはデザイナーのキット・ケンプのこだわりで、ゲストに訪れる度に新鮮さを感じてもらいたいというおもてなしが感じられます。

共用部も充実していて、大人＆エレガントなレストランにバー、大きな天窓がある素敵なカフェラウンジもあります。他に、190席のシートを備えた本格的なシアターやボウリングラウンジもあり、こちらは予約すれば宿泊者以外の方も利用できます。

ルーフトップにはテラスラウンジがあり、営業開始は夕方からですが、過ごしやすいので昼間もお薦めです。スタッフに言えばカフェメニューも提供してくれたりするので、貸切気分を味わうこともできます。
天気の良い日に、ぜひ利用してみてください。