初めて行ったのが1999年。私もまだ20代、背伸びをしたい真っ盛りでした。
ホテルが音楽をプロデュースしてCD発売するキッカケが生まれたのはこのホテルからだと思います。
日本でもよくその事が紹介されていましたし、私も流行を先取りしたくて車や家でホテルのラウンジミュージックを聴いていました。
ファッション業界の先輩達に「パリに行くなら泊まってみたら?」とリコメンドしてもらい会社の仲間と一緒に行ったのです。
初めて訪れた時は、大緊張して、空回りして、恥ずかしい思いをしたことを覚えています。
まだその頃は、海外にも高級ホテルにも不慣れな時期でした。エントランス付近で戯れるゲストが全員セレブに見えて、どの人がスタッフなのかも解らず、、、最初に話しかけた人はレストランのレセプショニストでした。
とっても綺麗な方でしたが、なんか猛烈な照れと言語の壁があり、全く会話が噛み合いませんでした。
レストランの予約について聞かれたのか、フロントへ案内されたのかその時はまったく理解できていませんでした。
恥ずかしい、ほろ苦体験をしたのがこのホテルです。
その後もパリに行く度に訪問しているのですが、やっと40歳手前になったときに少し余裕を持って過ごす事ができました。一度苦い経験をしたので、トラウマというのでしょうか、苦手意識があった様な気がします(笑)
赤が基調となっていて、薔薇のイメージも強くあります。
客室はそこまで大きくないのでリラックスできるホテルではないかもしれませんが、あらゆる人に『好みかも』と思わせる強さ、というか、インパクトがある内装です。
やはり、このホテルの特徴は中庭のレストランとそこに集まるゲストが創り出す優雅な空気感です。
パリ独特の、隣との席の近さやキャンドルなどの薄明るい照明と、ベルベッド生地の内装、家具、備品等が重厚感と鮮やかさを上手にマッチさせている感じがします。
何年経っても、色気があってお洒落な雰囲気を継続し続けられる事はホテリエとして憧れです。
SHARE THIS ARTICLE